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高齢者の津波避難をサーファーが手助け

当クラブ顧問の加藤道夫さんの経営する「サーフレジェンド」の取り組みが神奈川新聞に掲載されました。流石目の付け処が違います。ご一読下さい。(以下、そのまま転載。)

 津波避難の際、海を楽しんでいるサーファーに役立ってもらおうと、新たな動きが湘南地域から始まっている。サーファー自身に津波と避難の基礎知識を深めてもらい、地域に住む高齢者や子どもの避難を助ける役割を担ってもらう。波情報を提供している藤沢市内の会社がサーファー向けのビデオ教材を作り、日本サーフィン連盟の各支部や全国のサーフショップへ無料で配布し、避難訓練などで使ってもらう構想だ。

 「いざというとき、サーファーと地域住民が協力し合える関係を浸透させたい」。こう話すのは、サーファー向けに波情報を発信する「波伝説」を経営するサーフレジェンド(藤沢市辻堂西海岸)の加藤道夫さん(56)。「津波が来ればサーファーは被災する可能性が高い。対策が必要だが、元気で力もあるのでお年寄りをおんぶしながら逃げることもできる。正しい知識を身に付け、役に立ってもらう方が効果的だ」と狙いを説明する。

 きっかけは、波浪予測で共同研究したことがあった京都大防災研究所・安田誠宏(ともひろ)助教(40)からの依頼だった。

 同研究所は、南海トラフ巨大地震で津波来襲が想定される高知県黒潮町の避難計画づくりに参画していた。100人を収容できる津波避難タワーの整備を検討していたが、休日の海岸ではそれを超えるサーファーが波乗りを楽しんでいる。対策を練るためサーファーの意識調査をしようと加藤さんに協力を仰いだ。

 アンケートには3千人が回答。意外な一面が浮かび上がった。

 津波のメカニズムや警報についての知識が浸透していない一方、連帯感が強く、いざというときに声を掛け合う意識が高いことが分かった。「お年寄りや子どもなどの避難困難者への手助けに協力できる」との回答は85%に達した。

 湘南の海をホームグラウンドにサーフィン歴26年の横田隆彦さん(43)は言う。

 「地域の高台を知っているだけで率先して避難することができる。昔はアパートの入居者募集に『サーファーお断り』と書かれたこともあったけど、いまは違う。海の最前線にいる僕らがいざというときに地域の役に立てると思う」

 サーフレジェンドが作成した津波避難教育のためのビデオには地元のサーファーや住民が出演。つえをついたお年寄りに寄り添ったり、渋滞にはまって逃げ遅れないよう「車じゃなくて歩いていきましょう」と声を掛けたり、要援護者とともに避難するシーンが収められている。津波のメカニズムを解説した冊子づくりも計画されている。

 加藤さんは「サーフィンの中心地である湘南から、新しい取り組みを全国のサーフスポットへ発信したい」と力を込める。藤沢市が本年度中にも実施する大規模な避難訓練についても、サーファーに参加を呼び掛けていくという。

【神奈川新聞】



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